2012-06-25 スペイン帝国と中華帝国の邂逅 平山篤子 読んだ本 スペイン帝国と中華帝国の邂逅: 十六・十七世紀のマニラ作者: 平山篤子出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2012/02/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るスペイン人は家事労働や農業などを厭うため、華人が重宝されていく。スペインにとって、フィリピン諸島は、中国大陸への布教拠点と交易のために存在するといってよく、中国大陸の政権からも、新大陸からもたらされる銀を手に入れることができるために、諸島を版図に組み入れることは得策ではない。第一次暴動は、金の豆ができるという触れ込みで万暦帝が派遣した使節が引き金になり、掛け金の支払いが滞っていた華人などの情況。使節を手引きしたのに復讐心など絡ませ、日本人を対華人に利用したスペイン人の動きなど。1603年とは関ヶ原あとだ。第二次暴動では、改宗華人が一定の集団となったことが特徴と言える。彼ら自身はスペイン人の周辺にいると考えていたかもしれないが、マニラ政庁は、華人としてひとくくりに弾圧した。