黄金旅風 飯嶋和一

今ひとつ迫力がない。テンポが悪い。登場人物が多すぎで視点が割れ、焦点がぼけている。主に二人の主人公、時代を体現した者とそれに寄り添い夢を賭ける者、といった飯嶋作品からすると、平左衛門ともう一人、というのが。才助が早く死にすぎたか。鋳物師・真三郎は大変よかったのだが。彼で展開するわけにはいかなかったか。久々の飯嶋作品で期待が大きかっただけに少し残念だ。そう悪いわけではないのだけど。

黄金旅風

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