2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

七夕しぐれ 熊谷達也

七夕しぐれ作者: 熊谷達也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/10/21メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る一気に読んだ。東日本ではほとんど問題として意識されない被差別部落の問題を、子どもの視点で、理不尽さや教師の事な…

血涙 上・下 北方謙三

血涙〈上〉―新楊家将作者: 北方謙三出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/12/07メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (30件) を見る血涙〈下〉―新楊家将作者: 北方謙三出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/12/07メディア: 単行本 クリ…

おまけより割引してほしい 徳田賢二

おまけより割引してほしい―値ごろ感の経済心理学 (ちくま新書)作者: 徳田賢二出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/11メディア: 新書 クリック: 15回この商品を含むブログ (26件) を見る値ごろ感を、分子=価値、分母=費用と分析し、「おまけ」は分子を大…

僕僕先生 仁木英之

僕僕先生作者: 仁木英之出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/11/21メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 28回この商品を含むブログ (169件) を見るニートを仙人、という俗なありそうな表現をそのまま、老子崇拝の唐朝に持っていった。簡単に書いているよう…

シティ・オブ・タイニー・ライツ P・ニート

シティ・オブ・タイニー・ライツ作者: パトリックニート,Patrick Neate,東野さやか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る饒舌な文体とクリケットの部分がどうにもわずらわしく、移民・…

警察庁から来た男 佐々木譲

警察庁から来た男作者: 佐々木譲出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2006/12メディア: 単行本 クリック: 29回この商品を含むブログ (16件) を見る『うたう警官』の続編とも言うべきか。本当に道警がこんなだとしたら、野球チームが舞台だとしたら、恐ろ…

日本医療史 新村拓・編

日本医療史作者: 新村拓出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2006/07/27メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る散漫な印象ではあるが、平安時代、王朝物語で祈祷ばかり出てきて、医師がほとんど登場しないが、「湯」が薬を煎じた…

失われた町 三崎亜記

失われた町作者: 三崎亜記出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/11/24メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 35回この商品を含むブログ (168件) を見るの記憶を消し去る、というのは、星新一「白い服の男」からの発想だろうか。読んでいてい冗長と感じられる…

しずり雪 安住洋子

しずり雪作者: 安住洋子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る大したこともない筋で、視点がタイトルではないが、ずりずりと動き、キャラも魅力に乏しく、はっきりいって凡作、というより愚作。時間の無…

もしも、私があなただったら 白石一文

もしも、私があなただったら作者: 白石一文出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/04/20メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (16件) を見る中絶が誤解であることは結構だが、そのままの方が小説的にはよかったのでは。美奈と慶子との狭間で揺…

縮んだ愛 佐川光晴

縮んだ愛作者: 佐川光晴出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/07メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (11件) を見る障害児教育についての教師としての限界や夫婦の心理的なすれ違いなど、ていねいでわかりやすいが、なぜ事件仕立てにしたの…

どれくらいの愛情 白石一文

どれくらいの愛情作者: 白石一文出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/11メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (42件) を見る表題作は泣けるが、「木津先生」とは。いるけどね、そういう人は。ただ、中途半端な見え方の人にしか出会ったこ…

フランスの中世社会 渡辺節夫

フランスの中世社会―王と貴族たちの軌跡 (歴史文化ライブラリー)作者: 渡辺節夫出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2006/08/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る中世フランスが、領主権や教会の関係で分立的で相互牽制的な社会であったと…

鉄道忌避伝説の謎 青木栄一

鉄道忌避伝説の謎―汽車が来た町、来なかった町 (歴史文化ライブラリー)作者: 青木栄一出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2006/11/01メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 51回この商品を含むブログ (41件) を見る宿場町が寂れるからという理由で鉄道を拒否…

生活の設計 佐川光晴 新潮社

饒舌な文体で屠殺場という職場と周りの反応をユーモラスに描く。やはり白眉は床屋でのシーンであり、世間と個人の部分である。屠殺場勤務へ、というのは熟慮からでなく『野火』から単なるノリとして描かれ、それがまた、そういうこともあるよなあ、という感…

鬼に喰われた女 坂東眞砂子

鬼に喰われた女 今昔千年物語作者: 坂東眞砂子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/10/26メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る建築、調度や衣装などよく勉強しているのだろう。あまり平安という雰囲気ではない。お得意?の性描…

国家の品格 藤原正彦

国家の品格 (新潮新書)作者: 藤原正彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 255回この商品を含むブログ (907件) を見る論理では解決しないことがあるのは確かであり、論理万能という風潮に一石を投じようというのは…

果てしなき渇き 深町秋生

果てしなき渇き作者: 深町秋生出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2005/01/27メディア: 単行本 クリック: 82回この商品を含むブログ (57件) を見る覚悟していたほどひどくもなかった。加奈子の存在感について、登場してこないのにこれだけ出せた、とすべきか、…

水銀虫 朱川湊人

水銀虫作者: 朱川湊人出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/09/26メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (30件) を見るいまひとつ物足りない。期待が大きすぎたのかもしれないけれど、よかったのは「薄氷の日」だけ。「病猫の日」のラストは「…

道連れ彦輔 逢坂剛

道連れ彦輔作者: 逢坂剛出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見るすばらしい。「道連れ」という仕事といい、それにふさわしい?さほど腕の立たない主人公といい、設定がなんとも。ライバル役の隼人、喰え…

銀色の翼 佐川光晴

銀色の翼作者: 佐川光晴出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/06メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (18件) を見る▽表題作。恵まれていた人生が一転、思いもよらない病気と後遺症とともに生きることになり、伴侶の病気を早期に…

真鶴 川上弘美 文藝春秋

「ついてくるもの」か。おそらく相当の集中力を必要とする小説なのだろう。雑音を一切排除してひたすら一気に読み続ければ、あるいは良さがわかるのかもしれない、絶賛している人たちのように。「つよい」「にじむ」「もっていかれる」独特の表現がごく自の…

東京バンドワゴン

東京バンドワゴン (1)作者: 小路幸也出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/04/26メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (117件) を見る