江戸の流刑 小石房子

江戸の流刑 (平凡社新書)

江戸の流刑 (平凡社新書)

主に伊豆七島について、それぞれの島の主な流人の生涯や島の状況などを紹介している。島流しに至る経緯や旅のディテールなど興味深いし、確かに牢屋代わりに使われた島の人たちの苦労は並ではなかったろう。「再犯に対する仕置きと島抜け」の章では、流人の再犯に悩む島での苛酷な刑罰(代官の裁きがなくても、実際に凶悪な再犯がなくても、病死と称して殺してしまう)が紹介されている。しかし、今伊豆七島に住んでいる人たちは、きっと読んでいい気持ちではないだろうな。