京都に蠢く懲りない面々 湯浅俊彦他

京都に蠢く懲りない面々―淫靡な実力者たち (講談社プラスアルファ文庫)

京都に蠢く懲りない面々―淫靡な実力者たち (講談社プラスアルファ文庫)

山段芳春高山登久太郎といった名前に「山」の字が付く京都の闇の有力者のことを「京都五山」と呼んだらしい(この本では出てこないが)。他の三山は誰だろう。さて、文庫になったのは去年だが、元の出版そのものは10年以上前で、いかんせん、時代が古い。できれば、前書きでお茶を濁さずその後もきちんとフォローしてほしかった。例えば『第十章「金丸」企業に四十七億円支払った京都市』にしても、最高裁判決で故・田邊元市長への多額返済が確定したのは、つい二週間前のことだ。しかし、桐山靖雄細木数子は、確かに怪しい。全体として、京都の共産党系の本であろうか(地元紙として紹介されている「京都民報」に著者の1人が職歴があるが、「○○民報」といえば、赤旗○○県版のことである、一般的には)。