いつかパラソルの下で 森美都

いつかパラソルの下で

いつかパラソルの下で

家族の再生の物語。近年のいわば定番隠しテーマとも言える「幼児期のトラウマ」を、なんら臭みなく処理している。佐渡に行く前に、ある程度答えが見つかったようにしておいて、おばさん2人のパワーでひっくり返す。「愛」の存在はやや中途半端であるが、旅が見事に場面転換の効果をあげている。たいしたものだ。さすが。