量的緩和政策解除

政府の懸念をゲスに勘繰れば、①インフレの方が膨大な財政赤字を返しやすい、②日本の金利が上がれば資金が米国債に流れにくくなりアメリカに迷惑をかける、ということもあるのでは。
ずっと不思議だったのだが、低金利だと貯金に頼っている年金暮らしのお年寄りが困る、という話。金利生活者とはすなわち不労所得者であり、一定の年金物価スライドのもと、現在の物価の動きでは金利云々はしょせん金持ちの小遣いの話に過ぎない。それよりもインフレを抑える、ということの方がはるかに意味があり、インフレ懸念がなければ金利は低いにこしたことはない。大手マスコミの議論はこんなのが多い。
生産緑地廃止で農家がかわいそうといっても、近郊農家はサラリーマンよりずっと広大な敷地に広々と屋敷を構え、通勤地獄もない役場か町工場か農協勤め、家に作業とは別に外車が3台。冷害で東北の農家は大変だといっても、実は例年より小粒の米を未熟粒としてはねてヤミに流して3年分の大もうけ。
マスコミ報道は、弱者と強者の役割が決まっている様式美の世界だとつくづく思う。弱者がいてくれないと記事の体裁が整わないのだ。