女教皇ヨハンナ 上・下 ドナ・W・クルス

女教皇ヨハンナ (上)

女教皇ヨハンナ (上)

女教皇ヨハンナ (下)

女教皇ヨハンナ (下)

女性が圧倒的に抑圧されていた時代、女性にして教皇という伝説を元につくられた小説で、ディテールがしっかり書き込まれていることが違和感から救っている。ゲロルトとの恋は小説の構成上重要な位置に置かれているが、かえってこの部分をばっさり落とし、妊娠は別の形で位置付けたほうがよかったのでは。たとえば、大胆だが、兄ヨハネスを生かしておいてゲロルトの位置に置くとか。