割り箸はもったいない? 田中敦夫

国産割り箸は端材の有効利用で森林破壊には当たらず、中国産も使用量としては微々たるもので目くじらを立てるのは笑止、かえって塗り箸が環境にやさしいとは必ずしも言えず、「マイ箸運動」に至っては、単なる自己満足であり、他人に押し付けるな、という。小気味よい。森林は木を切ってこそ維持されるものであり、成長した木だけでは割に合わない、間伐材を有効に使える用途を作ることこそ環境にやさしい。問題は中国の森林だが、割り箸だけをターゲットにしても解決しない。物事の単純化、短絡した善意の危険性を鋭く指摘している。