6時間後に君は死ぬ 高野和明

6時間後に君は死ぬ

6時間後に君は死ぬ

表題作は、大体犯人の想像がつくが、まあ。これを受けたラストの「3時間後に僕は死ぬ」は、お約束だが緊迫感ある盛り上がりで伏線もなかなか。あとの3篇も、まずまずか。「時の魔法使い」と「ドールハウスのダンサー」は、過去の積み重ねが現在でありその先に未来がある、ということ(それが「運命」ということか)を認め、先に向かって希望をもって努力せよ、というメッセージだろう。それがエピローグへと続く。「恋をしてはいけない日」などかなり底が浅いが。