時が滲む朝 楊逸

時が滲む朝

時が滲む朝

前段、天安門事件までを描いた大学時代は、やや紋切り型に感じたが、日本に渡り、民主化運動を在留ビザの延長としての手段とみなしたり、金儲けの手づるにする幹部の実態に悩む主人公の姿は迫ってくる。父親の言葉、そしてラストの民生の言葉が、いい。