われらが歌う時 リチャード・パワーズ

われらが歌う時 上

われらが歌う時 上

われらが歌う時 下

われらが歌う時 下

異人種間の結婚ということがどれだけ双方の家族と子どもたちに悩みをもたらしたか、音楽という芸術を通してじっくりと高らかに、そして絢爛と物語りは紡ぎあげられていく。父が物理学者という設定から、章立ては時間軸を行き来しながら進行していくが、それはこういう落ちにつながっていたわけだ。なるほど。感動したとか興奮したとかの自覚はまったくないが、読みきったとき、読む前とは何か自分が変わっていると感じた。