昭和史の怪物たち 畠山武

昭和史の怪物たち (文春新書)

昭和史の怪物たち (文春新書)

森恪、久原房之助宇垣一成の3人を取り上げている。森は若くして死んだが、長く生きていたらどうなったか、より危険な方向に進んだであろうことを著者は示唆しているようだが、バスに乗り遅れるなとせっかく総裁になった政友会正統派を解党してはしごを外された形となった久原を読んだ後になると、森の実力で一国一党が実現していれば、スペインのような形で大戦に参加することを防ぐことができたかも、という気もする。いや、そんなことはないか。