恋の隠し方 光田和伸

恋の隠し方 ― 兼好と「徒然草」

恋の隠し方 ― 兼好と「徒然草」

日本文学では恋は隠す伝統があるらしい。そして兼好は恋の思い出を木を森に隠すように『徒然草』の中に隠したと。1百五2三十七3三十一4三十六5三十二6百四7三十8二十九と。そして兼好は鎌倉育ちではなかったか、という立場から(東びとに厳しくも暖かい視線を注いでいる)、複雑で屈折した兼好の視点に立って『徒然草』を読み解いていくことを提案している。なるほどねえ。読まずに敬遠していたが、もっと早く読んでもよかった。