馮道 礪波護

馮道 (1966年) (中国人物叢書〈6〉)

馮道 (1966年) (中国人物叢書〈6〉)

後唐後晋・遼・後漢・後周の五王朝に高官として仕えた中国風ジョゼフ・フーシェ「馮道」。政治が混乱し武人が勢力を振るう中、民衆を救うことを第一に、君に忠でなくとも国に忠として行動した人物として描く。主君には距離を置き、一応忠告はしても聞き入れられなければそれまで。軍事には携わらない。禅譲形式で王朝が交代する以上、前代の上層部がある程度必要という背景はあるにせよ。熱情はなくとも裏切りはない、という安心と信頼を主君に感じさせたのだろうか。