金融腐食列島 上・下 高杉良

金融腐蝕列島 (上) (角川文庫)

金融腐蝕列島 (上) (角川文庫)

金融腐蝕列島 (下) (角川文庫)

金融腐蝕列島 (下) (角川文庫)

やむなく不正に荷担しながらも、正義感を失わず(それでいて組織との折り合いもつける)ある意味、サラリーマンの理想像のような人物を主人公に、都市銀行の腐敗ぶりを描く。箸の上げ下ろしにまで、と言われた行政指導だが、かえってその合間を縫って不正が横行していたのではないだろうか。細かい指導や検査は逆に、それさえクリアできれば何でもよし、という風潮を生んだのではないか。ところで、ホテルオークラの料理はうまそうだ。