律令国家と万葉びと 鐘江宏之

律令国家と万葉びと (全集 日本の歴史 3)

律令国家と万葉びと (全集 日本の歴史 3)

論旨が同じシリーズの『日本の原像』に近い部分が相当あった。7世紀、それまで朝鮮半島を向いていたのが中国を直接向くようになった。宮を都の中心に置く藤原京のスタイルは中国の古典での理想とされているが、実際に隋や唐で行われている、北辺中央に宮を置く平城京が造られる。元号の使用も朝鮮半島より早い。大宝という元号は、対馬から金が出たからでなく、周到に計画されていた。文字も朝鮮風から中国風に変わっていく。