村人の城・戦国の城 中田正光

村人の城・戦国大名の城 (歴史新書y)

村人の城・戦国大名の城 (歴史新書y)

北條氏照の築いた滝山城八王子城の設計思想や位置の戦略的な意味(水運の掌握など)を紹介しつつ、境目の城ということで、領民の動向に気を配り、「敵知行半所務」「草木のなびく百姓たち」をいかにまとめていくか、戦の際に村人の安全保障のために城に籠らせる際の衛生や火の用心をどうするか、などの点についてもまとめられている。華やかな合戦というわけではない、実際の戦国の姿をとらえようとしていると感じた。