心霊写真 小池壮彦

心霊写真 (宝島社新書)

心霊写真 (宝島社新書)

ミスやトリックからスタートした心霊写真が、光線や葉などの形から見立てる「ポストモダン」なものに移行していく。「見る側」によるのだ。そして左翼勢力が台頭した大正末期から昭和初期にかけての流行は、国民の関心をそらそうという政府があえて放置したとする。心霊写真に一喜一憂する愚民の方が政府は操りやすいのだ。これは現在でも言えるだろう。ブームの背景にあるものを見極めなければ。