鏡の偽乙女 朱川湊人

鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様

鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様

明るい・やさしい怪奇小説、という感じの著者の得意分野である。この世に情念を残した人が霊となってとどまり、そのなかで「蒐集家」によって「みれいじゃ」になる者。独特の解釈が大正初期(つまり関東大震災前)の東京の雰囲気のなかで描かれる。