格闘する者に○ 三浦しをん

格闘する者に○ (新潮文庫)

格闘する者に○ (新潮文庫)

デビュー作にして確立された文体、人物造型、物語の展開と大したものだが、それを前提としたうえで、やはり能天気極まりない設定かと感じた。就職できなかったとしても路頭に迷うことはあり得ないわけで、代議士の娘にして高名な書道家の愛人だった彼女は。