日米秘密情報機関 平城弘通

日米秘密情報機関 「影の軍隊」ムサシ機関長の告白

日米秘密情報機関 「影の軍隊」ムサシ機関長の告白

情報機関に携わる者は、山岡鉄舟西郷隆盛が評したように「命もいらず名もいらず」でなければならない。著者の責任感と現行憲法に対する、あるいは政治家や内局に対する不満、都合のいい暴露をしている元自衛官たちへの憤りというのがよくわかった。広瀬陸将の教えとして、情報出身者が偉くなって陸幕長となり、国防について発言して辞め、後に続く者が繰り返す、ということを是とし、栗栖事件を賞揚している。治安出動に伴うクーデターに魅力を感じていたことを率直に認めているが、東部方面総監を人質にとられ、警察の介入を許した三島事件は完全に否定的だ。