首長パンチ 樋渡啓祐

首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記

首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記

既得権益にしがみつく団体や役所を変えるには、ある意味「独裁」的にやらねばならないのかもしれないが、その大前提として徹底した情報公開を重ねてきたという自信があるのだろう。しかし、総務省官僚出身者が自治体病院問題を、当選してしばらく経って部下から直言されるまで全く気付かなかったというのは、あまりに不勉強であり、最大の支援者が前回の市長選でまさに病院問題を争点に出馬していたことを考えると、にわかに信じがたい。出馬前から民間譲渡の方針を固めて引き受け手とも接触していた(そしてその相手が条件面で入札にしても問題なかった)とでも解した方が自然である。別に悪いとは言っていない。もし本当に不勉強なまま医師会と対立したのだったとしたら、選挙で敗れて病院問題が解決しなかったとしたら、武雄市の医療は「勝敗は時の運」では済まされないではないか。