しゃべれどもしゃべれども 佐藤多佳子

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

吃音に悩むいとこ・正直に想いを伝えられない女性・関西弁をからかわれる小学生・野球解説でしゃべれない元代打の職人。話すことに困難を持つ4人に落語を教えることになった二ツ目。自分の理想と現実のギャップに気付き、あがるようになり初めて「良し」すなわち自信がしゃべることに大きくかかわってくることに気付く。どうやって自信を取り戻すか。それぞれの取り組み。ということでテーマはとてもよいはずだし、文体もいいのだけれど、なんだかイライラしながら読んだ。このイライラは何か。どこか能天気なのだが、どこがそう感じさせるのか。