無双十文字槍 犬飼六岐

無双十文字槍―鬼坊主末法帖

無双十文字槍―鬼坊主末法帖

おんぼろ寺の住持にして宝蔵院流の槍の名手。江戸時代の身分制社会のちょうど中間点と言うか自由な場所に身を置いて、同じく中間的な瓦版売りを相棒に活躍する。痛快ではあるが、後段になるとさすがに腕力だけではいかんともしがたいやりきれない結末もあり、なかなかの連作集だ。