インターネット、パソコンといったメディアがどうやって
情報弱者にとってユニバーサルな環境を用意し、それを血のにじみ出るような努力で獲得していったか、また市民が双方向のメディアとして活用していくか、一方で
足利事件のように誤った捜査の方向にも引きずられかねない、そういったハイテクの情況を丹念に描いていく。時節柄、
AM神戸の奮闘を描いた「被災者報道」と、著者の人柄がにじみ出る「たかが部活のために」がよかった。まあ、解説のように、毎日一章ずつ読んで元気をもらうのもいいのかもしれないのだけれど。