備えあれば憂いあり。

録画しておいたNHKスペシャル「日米安保50年」シリーズを見る。米軍が演習場を返還し自衛隊基地での演習を恒常化することで「隠され」、佐世保への原潜や原子力空母の寄港を恒常化することで慣れさせていったこと、本土の米軍基地を施政権下にあった沖縄に移すことで反米感情を和らげようとしたこと即ち米軍基地の沖縄集中は沖縄の地理的条件だけではなかった。シーレーン防衛にかこつけてソ連の潜水艦対策としての対潜哨戒機を導入させ、「同盟」の文字をすべりこませ、阪神淡路大震災を機に「周辺事態」対処を盛り込むなど、日本の外務・防衛官僚とアメリカの「ジャパンハンド」との連携の実態、そして中国・北朝鮮を踏まえ、多国間関係のなかに日米安保をどう位置付けていくか、沖縄の負担は今後どうするか、など。4回通して見ると当たり前だが内容盛りだくさんだが、冷戦時より冷戦後の方が日本の安全が脅かされているような雰囲気なのはなぜだろう。ソ連は崩壊し曲がりなりにも中国は日本含め周辺角国と経済的なつながりを深め、国内には社会党共産党の勢力は微々たるものになっているのに。