2011-07-18 田舎の紳士服店のモデルの妻 読んだ本 田舎の紳士服店のモデルの妻作者: 宮下奈都出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/11メディア: 単行本 クリック: 31回この商品を含むブログ (61件) を見る夫のうつ病を機に夫の故郷の北陸の田舎町に移り住む。社宅でなければ住めないような、住んでいるだけで成功者のような街を離れて。幼稚園の長男と生まれて間もない次男を連れて。そして学校になじめない子どもたち、田舎の交友関係との付き合い、俗人そのものの姑との付き合い、かつてあこがれたタレントとのひそかな交際、夫への静かなしかししっかりした不満。孤独なのだ。孤独だが強く、成長し、そして「卒業」していくのだ。これは純文学だな。女性のママ友・親族・夫への観察眼が鋭い。「かすり」であり「外れて」しまった自覚、厳しく感じられる。