ある中学生の死 読売新聞大阪社会部

ある中学生の死 (角川文庫 (5667))

ある中学生の死 (角川文庫 (5667))

万引きを苦にした自殺だった「ある中学生の死」。自分の城を持ちたいという望みに、安易に貸し込むサラ金の姿勢が悲劇につながった「マイホーム崩壊す」。行政の野良犬処理を批判し「善意」で引き取ってひそかに殺す「野良犬コロはどこへ行った」。サラ金の取り立てで父親が失踪した「お父ちゃんを返せ」。そして、生活苦のなか5人の子を残して衰弱死した若い母親と、引き取ることを夢見て働きつつ事故死した父親。双方の親族。「パンの耳」。切ない取材報告である。