根津権現裏 藤澤清造

根津権現裏 (新潮文庫)

根津権現裏 (新潮文庫)

解説の西村賢太には大変申し訳ないが、文体が独特であることなどは理解できたが、持病を抱えて貧しさに苦しむ青年の、友人の発狂とその結果としての自殺をどう受け止めたか、友人の兄はただ独白の相手のようなもので、どうにも全体として魅力を感じることができなかったのだった。現代、どれだけ受け入れられるのだろう。西村賢太の文体が似ていることは感じた。