院政と武士の登場 福島正樹

院政と武士の登場 (日本中世の歴史2)

院政と武士の登場 (日本中世の歴史2)

院政の開始と摂関「家」の成立により、摂関は最も高い家の一つにすぎなくなった。後三条天皇の政治の中に、蝦夷征伐があり、陸奥源頼俊大和源氏)が北海道まで攻め込んだのに協力した清原真衡鎮守府将軍になっている。平正盛源義親を討つことで上昇のきっかけを得たが、白河院政の否定から始まる鳥羽院政のもと、「義親」の相次ぐ出現は、最後の「義親」(白河院政で関白を解任された忠実が鳥羽上皇の意を受けて匿っていた、というのも陰謀を感じさせる)が源光信によって殺されて終わる。河内源氏の後継者為義は、受領にはなれず、摂関家の用心棒として自らを位置付ける。