2011-11-25 笑い三年、泣き三月。 木内昇 読んだ本 笑い三年、泣き三月。作者: 木内 昇出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/09/16メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログを見る万歳が受けると信じきった世間知らずの芸人と、家族を空襲で失った活字が正義と信じている少年、そしてすべて斜に構える戦地がえりの映画崩れの男が、元華族を自称するダンサーと絡んで、終戦直後の浅草で生きていく。そして別れていく。読みにくいようでもあるのは、3つという視点が多すぎるのか。風俗事象は具体的なのだが、「一銭五厘の赤紙で」というくだりは惜しい。本当に光秀に届けられたのは、「一銭五厘」ではなかったろうから。