小夜しぐれ 高田郁

小夜しぐれ (みをつくし料理帖)

小夜しぐれ (みをつくし料理帖)

▽「迷い蟹」。「つる家」の名前に込められた哀しい秘密が明らかに。▽「夢宵桜」。菜の花といえば、現代なら素朴だが、江戸時代ならまさに金そのもの。その印象のギャップをうまく生かした。▽「小夜しぐれ」。失踪していた若旦那が生きていたことが分かり、ライバル?の美緒は婿を取る。少しずつ大団円に向かい始めたか。▽「嘉祥」。将軍家縁起の行事に使う菓子を考案するに至るまで。小松原が自ら気づいていない澪への想いを、妹が、どうやってかなえていくか、今後へと期待をつながせる。