2012-10-21 蛙鳴 莫言 読んだ本 蛙鳴(あめい)作者: 莫言,吉田富夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/05/01メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (24件) を見る中国の一人っ子政策の最前線は、産婦人科医に堕胎をさせること。新生児を救うはずの職業が、避妊と、そして中絶を強制する役回りとなる。なんとしても男の子が欲しい親たちは、1人目が女の子であれば決められた間隔をあけずに子作りするし、女の子2人であれば、法を破っても子を作る。子だくさんをよしとする農村の風習のなか、ほとんどの子を取り上げた医師は、また多くの子を「潰した」存在でもある。『女性のいない世界』を思い出しつつ、そして中国が日本をはるかに上回るペースで高齢化に向かうことが確実なことを思う。