バチカン・シークレット ベルナール・ルコント

バチカン・シークレット---教皇庁の秘められた二十世紀史

バチカン・シークレット---教皇庁の秘められた二十世紀史

「フィナリー事件」。大戦中、迫害されたユダヤ人夫婦から修道院経由で幼い兄弟を預かった公立託児所の園長が、夫婦死亡後、イスラエルでの教育を望む伯母に引き渡すかどうか。洗礼を受けさせてしまったことが話を複雑にした。切ない問題だ。「労働司祭」「ピオ十二世の沈黙」など。時代遅れとも思われる頑なさと、影響力の大きさゆえの逡巡と。