めぐり糸 青山七恵

めぐり糸

めぐり糸

なぜ、それなりに一個人の身の上としては波乱万丈かもしれないが、平凡な女性の半生をたどらなければならないか、というと、やはり、平凡な人にもそれなりに波乱万丈があり、自分のこと、ではないけれどそれなりにつきあえば身を入れて読めるってことかな。つまり、みんな「徹夫」なのだ。「哲治」ではもちろんなく。実際に「徹夫」になるのはご免こうむるけどね。