クラウドからAIへ 小林雅一

アップルはグーグルに対抗して、パソコンと違ってまだ支配者のいない携帯端末で、最初の入り口を抑えたい。それはビッグデータを把握することにつながるから。AIの考え方として、論理から入るか、データの蓄積・経験から入るか。翻訳でいえば、文法を覚えて作文するか、単語のつながりの統計的データから導くか。第三の選択肢である「ニューラル・ネットワーク」は、人間の脳の仕組みをコンピュータ上に再現しようという考え方で、コンピューターが自律して考えることにつながっていくという。その材料にビッグデータが供されていったら。やはり原点である、人間のためのコンピューター、というところから離れてはいけないのだろう。