世界が土曜の夜の夢なら 斎藤環

「規範も、本質的な価値観も、系統的な教義もない。ポエムはあっても文学性はなく、自立主義はあるが個人主義はなく、おまけにバッドセンスで反知性主義」。場当たり的に根拠や伝統を捏造し、フェイクな物語性に身を委ねる。選択は自由主義的で、そのあとは、「族」。孝と忠はないが、保守反動に親近。父性的ではなく母性的。