戦国の日本語 今野真二

漢詩連歌といった当時の識字層にとって一般的だったことが受け継がれないという状況に嘆きを入れつつ、辞書や手紙、切支丹の書籍などを通じて当時の日本語を考えている。発音や用法の変化など、平安時代までの古代語と江戸時代からの近代語とをつなぐ「中世語」として、係り結びの法則が消滅に向かいつつあることなど。読みにどの漢字を当てはめるか、模索しつつある状況も窺える。