参謀本部と陸軍大学校 黒野耐

参謀本部と陸軍大学校 (講談社現代新書)

参謀本部と陸軍大学校 (講談社現代新書)

少壮幕僚を育てる教育しかしなかった陸大卒が高級幕僚になっていったことによる視野の狭さと国全体の軍事外交政策を統合できない日本の組織のまずさ、日露戦争は元老たち(政治家・官僚・軍人全てが出来た上に明治維新を通じて同志だった)という人間的な要素が補ってうまくいったが、それ以降は誤った組織のみで対処し、狂気の大東亜戦争となった。蒋介石を屈服させることが出来なくてアメリカとの戦争になったのに、アメリカとの講和にもっていく条件として蒋介石屈服を考えるなど、本末転倒・ドイツ頼みだった。という本。あまり新知見はなかった