治承・寿永の内乱論序説 浅香年木

治承・寿永の内乱論序説 (叢書・歴史学研究―北陸の古代と中世)

治承・寿永の内乱論序説 (叢書・歴史学研究―北陸の古代と中世)

源義仲の根拠地・というくらいのとらえかたしかしていなかった北陸道を、「兵僧連合」という名前で、権門に対する神人・堂衆と在地領主との連合体ととらえ、軍事貴族である源義仲に付くことは反乱の成果を売り渡すことになる、という見方。近江の反乱と結びついていたこと+北陸宮の存在で踏みとどまることができずに京に入り、相伴源氏の存在もあって北陸政権に向かうことが難しく、ようやく後白河法皇をとらえても、松殿基房などの限られた親義仲派を抱えてやはり北陸に向かいにくかったこと、など。その後、城氏の乱もあり、鎌倉幕府からもっとも