天馬、翔ける 安部龍太郎
食い足りない。特に頼朝周辺が。義経と頼朝とで響き合うようにするのがねらいだったのだろうが、成功したとは言えない。義経の平泉以降もないし。どちらかに絞るべきだったのでは。また義経の人間的未熟さを描いているのだろうが、知章や副将などの残虐さはそぐわない。せいぜい愚将エピソードくらいにしておいた方が後味が悪くない。安部龍太郎の作品としては水準以下と感じた。また清盛の死を治承4年閏2月としたり(5年では?)、伏見広綱を藤原氏としたり(源氏では?)、大江広元を中務省の外記としたり(中務省なら内記では?)、こちらの思い違いもあるかもしれないが。
- 作者: 安部龍太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
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