田中角栄失脚 塩田潮

田中角栄失脚 (文春新書)

田中角栄失脚 (文春新書)

立花隆が、田中角栄と平行して、中核対革マル内ゲバものを書いていた、というのは初めて知った。また、角栄の軽井沢発言のエピソードにあらわれる一見庶民的な仮面に隠された権力者の素顔。それはそれとして、権力と対峙する雑誌ジャーナリズムの姿が、結果的に児玉チームを隠れ蓑に立花チームの取材が進んだ経緯や、文藝春秋が増刷に踏み切らなかった背景などに描かれている。