夢から探る中世 酒井紀美

夢から探る中世 (角川選書)

夢から探る中世 (角川選書)

実は夢の話しは全体の中でそれほどのボリュームを占めていないのでは?九条家出身の経覚と一条家出身の尋尊という二人が大乗院門跡の地位を狙い争っていた、という背景を知らないと、西忍の見た夢に代表される(その他まわり・さらに経覚や尋尊自身が見た夢)夢に現れた姿に一喜一憂し夢語りするという状況が理解しにくいにしても。総じてこの著者の本は、魅力的なタイトルに比し、わかりにくい。