明日の記憶 荻原浩

明日の記憶

明日の記憶

ラストシーンが泣かせる。恐らく主人公は、もっとこれからひどい、読んでいて共感できない状況になっていくのだろう。それが表現されていないのが、救いに感じる。周囲の悪意も情けないものがわずかに描かれているだけだが実際はそうでもなかろう。独白と日記との表現の差異も、成功しているように感じられた(人によって見方は違うかも)。