打撃の神髄 榎本喜八伝 松井浩

打撃の神髄-榎本喜八伝

打撃の神髄-榎本喜八伝

肉体の可能性を突きつめると、精神的な面に至るのだろうか。よく言われる「人間は筋肉の30%しか使っていない」というところから、残りの部分を使おうとすると、おそらくどこかでかかっている「かぎ」を解除しなければならない。それが、「神」の域なのかもしれないし、野球に限らず達人の域に達した多くのスポーツマンが感じるという「光りのライン」「周りがゆっくり見える」ということなのだろうか。それを引き出したのが、榎本の場合、合気道であり、臍下丹田であったのだろう。