2005-12-23 私という運命について 白石一文 読んだ本 私という運命について作者: 白石一文出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/04/26メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (60件) を見るすばらしい。タイトルに今一つひけていたが、「雪の手紙」でタイトルがもったいないな、という気になり、「黄葉の手紙」で気にならなくなり、「雷鳴の手紙」でこのタイトルしかないではないか、というふうになる。「愛する人の声」は、ややお約束だったが。背景として並行して描かれる政治経済情勢(失われた10年というやつか)や、それに伴い、手紙では不自然な時代に「声」で表現するあたり、見事。食べ物の描写も惹きつけられる。でもやっぱり、純平は、ひどいやつだと思う。