クリスマス・プレゼント ジェフリー・ディーヴァー

クリスマス・プレゼント (文春文庫)

クリスマス・プレゼント (文春文庫)

なるほど。解説の三橋曉は、「ジョナサンがいない」「サービス料として」「三角関係」「身代わり」を挙げ、逢坂剛は読売の書評で「サービス料として」「三角関係」「被包含犯罪」をベスト3とする。たしかに、「三角関係」は絶品。そして、最後の2作「パインクリークの未亡人」「ひざまずく兵士」はデザートでなく十分メインディッシュだ。特に「パインクリークの未亡人」は逆転また逆転で(ただラストの後味の悪さが、ベストに推しにくいところ。まさに「まえがき」に言う長編ではかならず善が勝利するが、「短編となると、事情はまるでちがってくる」のだ)、すばらしい。