あなたに不利な証拠として ローリー・リン・ドラモンド

感性が鈍いのかと、自らを案じてしまう。そんなにいいと感じられないのだ。まあいいかと思った「傷痕」(MWA賞最優秀短編賞)は、人によってはさほどの評価でもないようだし。「生きている死者」はよかったが、それを受けた「わたしがいた場所」はどうも。作者自身が女性警察官で、その体験をもとに、過酷な(肉体的にも精神的にも)現場にさらされる女性の心理、崩れそうになりながら自らを支えていく状況を飾らずに描いているのはよくわかるのだけれど。