時代劇を斬る 名和弓雄

時代劇を斬る

時代劇を斬る

刀の使い方、用心から来たさまざまな作法など。馬上戦闘では袈裟懸けに斬り付けても兜の吹き返しや袖などに当たってしまうから水平に突き刺すのが効果的だが、双方の馬が走りながら擦れ違う瞬間なのでついた右肩に物凄い衝撃を受ける。肩の骨が外れるか仰向けに落馬してしまう。それを避けるには突きを入れた瞬間に太刀を手放すしかないが、そのとき手貫緒を手首に嵌めておけば取り落とすことなく回収できる、というのは興味深い。